犬にじゃがいもをあげても大丈夫！与え方や食べていい量を犬の管理栄養士が解説

こんな悩みに答えます！

じゃがいもは犬が食べても大丈夫な食べ物

犬がじゃがいもを食べても問題ありません。じゃがいもはドッグフードの原材料としても使われています。

じゃがいもが原材料として含まれるドッグフード

じゃがいもは成犬用のドッグフードに材料となっています。

じゃがいもの与え方は？

じゃがいもは皮を剥いて加熱し、ほぐしてから犬にあげる

じゃがいもの皮は繊維質が多いので、犬の消化器官に負担を与えてしまいます。そのため、犬には皮を与えず、実の部分だけを与えてください。

じゃがいもを丸々与えてしまうと、腸閉塞や犬の喉に詰まる原因となります。加熱してやわらかくなったじゃがいもを、ほぐしてからあげましょう。

犬にあげてもいいじゃがいもの量

じゃがいもは犬におやつとしてあげましょう。1日に与えてもいいおやつの量は、犬の1日に必要なカロリーの10～20%程度です。

じゃがいもは100gあたり76calとそこそこカロリーが高く、また高GI（血糖値が急激に上がりやすい）の食べ物です。

犬に与える量は下記を目安にして、与えすぎないように注意してください。

超小型犬(体重4kg未満)：トイプードル、チワワ、マルチーズなど

27g～46g 中サイズのじゃがいも4分の1個～半分くらい

小型犬(体重10kg未満)：柴犬、ミニチュアダックスフンド、シーズーなど

55g～86g 中サイズのじゃがいも半分～4分の3個くらい

中型犬(体重25kg未満)：コーギー、フレンチブルドッグ、ボーダーコリーなど

100g～180g 中サイズのじゃがいも1個～1.5個

大型犬(体重25kg以上)：ゴールデンレトリバー、秋田犬、ダルメシアンなど

185g～260g 中サイズのじゃがいも1.5個～2.5個

※上記はあくまで目安であり、実際の犬の体格や運動量、避妊去勢の有無によって変わってきます。また、本来犬の食事は主食であるドッグフードでまかなうのが理想的です。

おすすめのドッグフードについては別記事で解説していますので、参考にしてください。

＞＞ 【犬の管理栄養士が選定】愛犬に一度は食べさせて欲しいドッグフードおすすめランキング！

じゃがいもを犬に与えるメリット

じゃがいもには犬のエネルギー源になる炭水化物以外にも、以下のような栄養成分が含まれています。

カリウム

カリウムは、犬の余分な塩分を排出する働きがあるミネラルです。筋肉の収縮を促進する効果もあります。

ビタミンB1

ビタミンB1はチアミンとも呼ばれ、犬の神経系を正常に働かせるのに必要なビタミンです。糖代謝の酵素としても働きます。

ビタミンC

ビタミンCは抗酸化作用があるビタミンで、犬の細胞を酸化から守ります。

健康な犬はビタミンCを体内で合成できるため、食事から摂る必要はありません。ただし、ビタミンCの合成能力が衰えた老犬には、食事からの摂取が効果的です。

食物繊維

じゃがいもは食物繊維が豊富です。食物繊維は腸内環境の改善や、便通の調整に効果的です。

犬にじゃがいもをあげるときの注意点や、あげてはいけない場合

じゃがいもの芽には毒素「ソラニン」が含まれているので必ず取り除く

人間にも有害なことで有名なソラニンですが、犬にとっても危険な成分となっています。ソラニンはじゃがいもの芽に含まれているので、必ず取り除きましょう。

もし犬がじゃがいもの芽を食べてしまうと、下痢や嘔吐のような中毒症状を発症するおそれがあります。中毒症状が見られたら、すぐに動物病院を受診するようにしてください。

塩やバターでじゃがいもを味付けしない

味付けしていないじゃがいもは淡泊に思えるかもしれませんが、塩で味付けると犬にとって塩分が過多となってしまいます。

またバターで味付けると、じゃがいもがさらに高カロリーとなってしまうので、犬に与えるじゃがいもは何もつけないようにしてください。

じゃがいもアレルギーに注意する

どんな食べ物でもアレルギーの懸念があり、じゃがいもも例外ではありません。

初めて犬にじゃがいもを与えるときは、まず少し与えて数日様子を見、問題がなければ与える量を増やしても問題ありません。

万が一じゃがいもを食べた犬が、下痢や嘔吐をするようであれば、与えるのを中止し、動物病院を受診するようにしてください。